特定医療法人財団 大西会 千曲中央病院

歯の着色について

皆さんの中には歯の色が気になり、「ホワイトニングをやりたい！」と思っている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、そのホワイトニング、少し待ってください。
もしかしたらその歯の色はホワイトニングではキレイにならないかもしれません。

歯の着色・変色には様々な原因があり、その原因に合わせた対応が必要になります。
歯科治療は全般に渡ってそうなのですが、原因を見ずして、対症療法では長期的に良い結果は望めません。
では、歯の色を悪くしてしまうものには何があるのでしょうか？

❶ お茶やカレー、ワインのような着色する食品を多くとることで色素がついてしまった
❷ 昔につめた詰め物が変色している
❸ 昔の被せ物が黄ばんできている
❹ 土台などの金属が歯から透けて見えている
➎ 昔に神経の治療を受けた、もしくは歯をぶつけたことがある（歯の変色）

など原因は様々です。

一般に言う、歯の着色というのは、❶のような食品によって歯の色が黄ばんできたことを言います。
歯が黄ばんでくるもう一つの代表的な原因は加齢です。
歯はいくつかの層が重なってできています。年齢とともに歯の表面のエナメル質が薄くなります。
そしてその下にある象牙質が透けて見えることがあります。
象牙質はそのものがやや黄色みを帯びているため、歯全体がやや黄色く変色して見えることがあります。
これが俗に言う加齢による歯の黄ばみの原因といえます。

また、❷や❸や❹をホワイトニングで治せるかどうかを悩んでいる患者さんに出会いますが、これらはホワイトニングでは改善できないため、治療が必要になります。
ホワイトニングで可能なのは❶や➎です。
また前歯全体をきれいにしたい場合などは❷❸❹と併用して❶➎を治療することもあります。

しっかりとカウンセリングを行い、原因改善に必要な処置を考えていくことが重要です。
歯の色が気になるとき、どのようなことが気になっているのか、まずはお気軽にご相談ください。

オフィスホワイトニングとは

オフィスホワイトニングというのは、歯科医院で行う専門的な歯のホワイトニング治療のことです。
メリットは専門家が行うため、口腔内を確認しながら、丁寧に施術を行うので、安心して任せることができます。
自分でホワイトニングケアを行う場合に比べ、色ムラなどによる失敗が起こりにくく、きれいな仕上がりが期待できます。
また、施術中に何らかの問題が発生した場合でも、すぐに専門的な治療を受けることができます。
まれに施術中にしみたり、痛みが出る方がいらっしゃいますが、その場で適切な対応をしてもらえる点で安心です。
1回の施術でも効果が出やすいといった特徴がありますが、ご自身のなりたい白さによって施術を受ける回数は変わります。
一般的には、効果は３ヶ月～６ヶ月継続するとされています。常に白さを保ちたい方は継続期間ごとに行うことが必要です。

ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニングとは、ご自宅でご自身で行うホワイトニングのことです。
ホワイトニングトレーとホワイトニング剤を購入していただき、それを専門家の指示によって、行っていただきます。
メリットは歯科医院に通う必要がなく、何かをしながら行うことができることです。
デメリットは専門家がいないので、効果やトラブルにはご自身で対応する必要があります。
期間はホワイトニング剤のある限り続き、ホワイトニング剤を何回購入されるかはオフィスホワイトニングと同じで、ご自身の目指す白さによるところが大きいです。