帯状疱疹ワクチンの接種が可能になりました
2022.03.08
帯状疱疹ワクチンについて
千曲中央病院で帯状疱疹ワクチンの接種が可能になりました。
ワクチンの種類は不活化ワクチンと生ワクチンがありますが、当院では不活化ワクチン(シングリックス)のみの取り扱いになります。
違いが分かるようにそれぞれの特徴などを表(下記)にまとめましたので、参考にしてください。
またワクチン接種は予約制となっております。通院している科の先生(当院皮膚科をはじめ、すべての科で予約可能です)または、受付窓口、お電話にて事前にお問い合わせください。
受付窓口・電話
平日 8:00~17:00 土曜日 8:00~12:00
Tel:026-273-1212
※休診日は対応できかねます。
不活化ワクチン(シングリックス) | 生ワクチン(ビケン) | |
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接種回数 | 2か月間隔で2回接種 | 1回接種 |
発症予防効果 | 50歳以上で97.2% 70歳以上で89.8% |
51.3% |
帯状疱疹後神経痛抑制効果 | 50歳以上:100%軽減 70歳以上:85.5%軽減 |
66.5%軽減 |
効果の持続時間 | 9年以上 | 5年程度(個人差あり) |
費用(当院の場合) | 1回21,000円 2回で42,000円 |
当院では取り扱いなし |
メリット | 予防効果が高い 帯状疱疹後神経痛の抑制効果も高い |
費用が安い 接種回数は1回 |
デメリット | 費用が高い 副反応が出やすい |
シングリックスに比べ予防効果は劣る |
副反応 | 接種部位の痛み、腫脹、発赤、筋肉痛、倦怠感、頭痛 ※3日~7日で消失 |
接種部位の痛み、腫脹、発赤 ※3日~7日で消失 |
帯状疱疹とは
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帯状疱疹の症状
帯状疱疹の症状には個人差がありますが、多くは、はじめに皮膚にピリピリ、チクチク、ズキズキ、焼けるような痛みといった神経痛のような痛みが起こります。その後、赤みのある発疹と水ぶくれが帯状に現れ、徐々に痛みが強くなります。眠れないほど痛むこともあり、仕事や家事などの日常生活に支障をきたすことも。痛みや皮膚の症状は、一般的に体の左右どちらかにみられ、3~4週間ほど続きます。
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帯状疱疹の原因
帯状疱疹は、子どもの頃に感染した水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が活動を再開することで発症します。水ぼうそうは1週間ほどで治りますが、ウイルスは脊髄から出る神経節という部位に潜伏し続け、消えることはありません。普段は体に影響を与えることはありませんが、加齢やストレス、疲労などで免疫力が低下すると再び活動、増殖しはじめます。そしてウイルスは神経に沿って神経節から皮膚へと移動し、帯状に赤い発疹や強い痛みが出る帯状疱疹を発症します。
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帯状疱疹は50代から発症率が増加する
帯状疱疹の発症には加齢が関係しており、日本人では50代から発症率が高くなります。帯状疱疹になった患者全体のうち、約7割が50歳以上です。また、50代、60代、70代と発症率は増加し、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になるといわれています。
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帯状疱疹の後遺症:帯状疱疹後神経痛
通常、痛みは皮疹が治るとともに軽くなりますが、皮膚の症状が治まった後も長期間にわたって続く痛みを、帯状疱疹後神経痛(PHN)といいます。加齢とともにPHNへの移行リスクは高くなり、50歳以上の患者さんの約2割が移行すると報告されているため、注意が必要です。